ホタル館 成虫持ち込み疑惑他は作られたもの

昨年4月以降の廃止に向けた序章
 

1.老朽化を理由に、今までオープンで、来るものを拒まずだったホタル館への見学が予約制に変更され、制限された。 
  

2.区内の大学からのインターシップの学生の受け入れが昨年夏は中止された。毎年夏に5人一組ぐらいで、5組ぐらい受け入れられていたそうなので、その学生達が孵化幼虫の数をカウントしたり、ホタルの生態を学んでいたそうです。
  
3.夏休みに人気があった、飼育室内で暗幕を張って昼間ホタルの光を見せる昼夜逆転の中止。
  
4.区管理職によるパワハラ行為の件は裁判で取り上げられると思います。 

 

成虫持ち込みについて

 

1.「現在、持込みの証言を得ている」といっているのは、単に一時的に神社からお預りしたホタルの雌雄を分けるプラケースに入ったホタル成虫の写真を資源環境部の職員が写真に撮ったことがあり、元館長はそれしか思い当たらないとおっしゃっています。しかし、ここのほたるまつりは一週間 ほど前に行われるので、1週間の命のホタルがホタル館の夜間公開時に飛翔するのは不可能です。

尚、この神社は板橋区と正式な特許権使用許諾契約を正式に結んでいるところで、再生依頼、区の了解の元、長年行って来たそうです。

  

2.苔などが送られて来た宅急便の伝票を捏造に使おうとしているようです。

区はこの辺、持ち込んだと いうホタルの数などに全く触れていません。実際に行われていなかったので、証拠は何もないはずだ、と元館長はおっしゃっています。

また、カウントした孵化幼虫はほとんどせせらぎに戻されているので、これを売って買うなどというのも不可能です。

 

やはり、冬の一番入ってはいけない時期にホタル生息調査を行う、理由付けのためと考えられます。

 

ホタルの成虫は寿命が約1週間です。 もし、持ち込む場合、5月の連休明けから、9月まで、3ヶ月前後に渡って、毎週送られなければなりませんが、その様な事実は全くないそうで、これは、スタッフ全員、再任用の職員も知っていることです。

 

また、ちょっとネットで検索してみましたが、ゲンジボタルやヘイケボタル成虫が売買されていますので、購入しようと思うと通常、2万匹もいれば数百万円から1000万円前後には なるのではないでしょうか。こんなお金をどこから何の為に工面するのでしょうか。

都内の有名レストランなどが、毎夏、ホタルの夕べを開催していますが、購入しているホタル代は、金額にして、ひと夏2~3千万円といわれています。

また、普通の飼育業者に聞くと分かりますが、2万匹なんて膨大な数を飼育するのは通常不可能だといいます。もちろん、前委託業者もホタルの飼育は全く行っていませんでした。

これが、2万匹もの羽化と累代飼育が可能だったのは、特許まで取得した累代飼育の技術と厳密な管理があってこそのことだったようです。

 

警察の事情聴取といわれている件

 

毎回、区長自ら答弁に使われている調査中と回答している警察の聴取も実際には何もないところ、警察が調べているという既成事実をつくりたかったのではないでしょうか。

 あくまで任意の事情聴取だったそうです。 むし企画や再任用の職員、ボランティアからも調書も取らず、本人の押印もなかった、というのは元々事件性が無かったということで、3月にすでに終わっているそうです。

 

未だに答弁で、現在、警察で調査中というのは、すべて廃止のための印象操作のためではないか。 

 

技術の継承について


この件は元館長が以前より、区に若手の配属を希望されていたにも関わらず、配属されるのはいつも元館長より年上の再任用の方々だったそうです。やはり、板橋区の特許なのですから、板橋区の職員が引 き継ぐのが一番自然だったと思います。

 

今回、元館長他スタッフが全員いなくなってしまった後、熱心にせせらぎの管理をしていた若手の職員はこの4月に他部署へ異動させられてしまったそうです。
 

 

このように、区はホタル館を廃止にするために、職員の不正→成虫持ち込み疑惑→実際には飼育されていなかったのではないか?というストーリーを作ったように思います。
 

存続を求める会が署名を集め始めた時には、すでに近隣に、区側によってホタル館と阿部元館長にまつわる悪い噂が流されていて、高島平近辺でも署名が集まりにくかったという話も聞いています。

すべては廃止のための命を受けて、昨年4月1日に異動になった管理職によって行われたようです。元館長の説明の場を作らなかったのもそのためではないでしょうか。

 

それ以前は区議会や委員会でも、ホタル館に関する質問については、すべて管理職が元館長に相談の上、回答されていて、非常に良好な関係だったと伺っています。

 

2月17日に東京新聞1面に記事が掲載されて以後、取材が増え、区が阿部元館長の取材対応を一切禁じてしまったため、常に一方的な情報が流されてきたのです。

尚、区が意見を聞いている”日本ホタルの会”で、こういうせせらぎから作った経験のあるのは、矢島稔名誉会長だけで、多摩動物園でのホタル飼育は5世代で終わったそうです。これが普通です。

 

実際に区側が意見を聞いている他の方々は自然河川の調査や水槽飼育の範囲と聞いています。ホタル館では、別次元のシステムが構築されていて、生息数も他とは全く違いますので、他の人に聞いてもほとんど分からない、当てはまらないのではないかと思います。だからこそ、特許まで取れ、累代飼育が成功したように思います。 

 

最後に今は足を悪くされて、ここ2~3年いらしていませんでしたが、以前はホタル生態環境館の顧問をされて、ご一緒に研究されていた元九州女子大学教授で北九州ほたるの会 名誉会員の山岡誠先生の言葉をお伝えしたいと思います。
 
山岡先生は行政と組んで1億円規模のホタル水路をいくつも作り、市にホタル係まで作られ、全国ホタル研究会の理事もされていた方です。
 
元館長の土が水をつくるという着眼点がすばらしいとおっしゃっていました。また、以下のコメントも残されています。
「ホタルは普通、幼虫の死亡率が高いんです。でも阿部さんの施設では、とにかく死骸を見ない。地方の現場に行くと阿部さんはまず川を舐めるんですよ。水の味や現場の匂いでホタルに適した環境がわかる。すごいことです」―2004年週間女性掲載―
 
やはり、全国ホタル研究会でもあそこまで、本格的に水質検査をしている人はいないと絶賛されていました。山岡先生もホタル館で、勉強させてもらっているとおっしゃって、長年一緒に研究をされていましたので、全ての段階をご覧になっています。 ごまかしようもありません。

 

4月23日高島平で行われた住民説明会については、高島平新聞にも掲載されましたが…。

40人ほどいらしていたほとんどの人が存続を求める声でした。区管理職への糾弾や野次がすごかったのですが、廃止の意向を変える気配は全くありませんでした。やはり、すべては廃止ありきですべてが行われたと考えられるのではないでしょうか。

 

区自ら特許を否定し、今まで全国的にホタル再生を推奨して、新聞、雑誌、テレビ、映画で見せてきた「乱舞が嘘だった。板橋区は今まで皆様を騙していました」ということになるのですから……。
 
一部の利権のために、数万匹のホタルの命を奪い、美しかったせせらぎを台無しにしてしまい、特許使用許諾料を支払っている再生箇所に対しても何の保障もせず、無責任に放り出してしまった区の責任は大きいのではないでしょうか。

 

板橋区ホタル生態環境館では紛れもなく日本一の板橋区が誇りに出来る連綿と続く累代飼育が実現されていたはずなのです。可能な限り続けて欲しいと願っています。 

残されたホタルの命が心配です。ホタルとホタル館の存続へ向け、今後も情出来るだけ正しい情報を伝えてゆきたいと考えています。

 

もし、ご質問やホタル生息調査についての見解など、資料入手をご希望の方はお問い合ください。

 

ホタル生態環境館での成虫及び幼虫数の確認方法

産 卵

プラケースの中にハイゴケが敷いてある産卵ケースです。これが今までの産卵風景で、夏になるとよく見かけ、多くのお客様もご覧になっているものです。これは多いときで40ケースぐらい並ぶそうです。

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〈参考写真〉産卵ケース

この中に毎日夜せせらぎから採取したホタルを1ケースにメス100匹に対してオス150匹ぐらいを入れて産卵させ、卵を確認した後は、産卵した苔を蓋の上に載せると、孵化した幼虫がプラケースに入れた水の中に落ちていきます。

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〈参考写真〉産卵しているゲンジボタル

せせらぎで交尾する残りのホタルもいる為、水辺の生き生きとしたハイゴケも必須なのです。

このホタル産卵用の苔も長年の研究で多くの苔の中から最適な種類が決まり、いつもせせらぎで、養生させて、青々とした生き生きした苔が使用されていました。  

現在、ホタル館で新しい管理会社によって展示室で使われている苔は、乾燥させたミズゴケで、一般的 に観葉植物に使われているものです。ネットで検索しても、確かに一部ホタル飼育に使用されています。

・・・が、今はホタル館と同じようなハイゴケやハナゴケなどの生きた苔が多いようです。農薬が掛かっていな いことが条件です。

   
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  (写真参照)ゲンジボタル産卵箱の中のミズゴケ

現在使われているミズゴケは防腐剤として農薬が付着しているため、卵は産んでも孵化率が非常に悪く、孵化自体が少ないそうです。今のままでは残されたホタルの世代交代が望めないのではないかと懸念されます。

ゲンジボタルは1匹のメスが500~1000個、ヘイケボタルは50~100個卵を生む。

 

孵 化

ホタル館の孵化幼虫は約数90万匹から100万匹と聞いています

孵化幼虫はほとんどゴミにしか見えないぐらい小さいので、いつも来館者が顕微鏡で観察出来るようになっていました

孵化幼虫2014.7.7-c  

  〈参考写真〉孵化幼虫(体長約1㎜)

プラケースの大きさが分かるように手も写してありますが、孵化幼虫がプラケースの中に全部で5万匹います。 この孵化幼虫を毎年、インターシップの学生達がカウントしていました。この数を以前はすべて議 会報告されていたそうです。報告する義務があるためこういう方法を取られていたのでしょう。

昨年秋、卵から孵化した孵化幼虫を約90万匹せせらぎに放流されたそうです。この数はすべて報告が上がっているとのこと。

  ヘイケ1令幼虫の固    

〈参考写真〉ヘイケボタルの幼虫の塊
 
    

その以後の幼虫数の確認

通常、基準水槽というのがあって、そこに孵化幼虫100匹を入れ、その数の変遷を確認されて、全体数を推測し、また、次の年の成虫の数で確認するという作業の繰り返しで導き出されてきたそうです。

  

せせらぎ内の幼虫の生息数調査

使われていたのがトラップを仕掛ける方法です。せせらぎの状態を維持しながら行うのはこれしかないそうですが、今はほとんど行わないそうです。 

 

幼虫は脱皮毎に数を減らし、1月末には7~9万匹ぐらいまで少なくなります。ゲンジボタルが6回、ヘイケボタルが4回脱皮し、上陸、羽化する中で、徐々に数を減らし、淘汰されます。

通常、自然界での羽化率は0.05~0.1%といわれていますが、それよりは高いということなので、最終的に成虫が2万匹前後羽化するのが、同館のホタル生息数の移り変わりです。

これが5月の連休明けからランダムに羽化し8月いっぱい、9月ぐらいまで続きます。6月のゲンジボタルの夜間公開時に約4000匹、7月のヘイケボタル夜間公開時に約10000匹ぐらいが 集中 して羽化するように調整されています。

ですから、これはいくら25年続けて来ても1日も気を抜けない状態のようです。

  

ホタル館には、和光大学 堂前教授との共同研究で、開発された5日以上毎日夜数えて推定 羽化数を出す、正式な方程式があります。

     総羽化数を出す方程式  X(総数)×3÷3.9=羽化数

                                                      ※ X(エックス)は最低5日以上、毎日数えたホタルの数の合計
 

実際には、今までの同館では、成虫の数は基本的に毎夜、10月ぐらいまでカウントされて、何年も続けて実測数を求めた結果、導き出された方程式だそうです。 

   

また、平成2年から昨年までの累代の死亡個体もすべて保存されているそうです。

 

水質検査と温度管理によってしっかり守られていたせせらぎ

 

濾材(石、砂や用土など)の調節で適正水質に保つために行うのが水質検査です。ホタル館で長年の研究で導き出されたホタル生息に相応しい標準値13項目すべて決まっています。 

今までのように安定している状態の場合、11項目の検査でよかったかもしれませんが、逆今こそ更に2 項目、リンと硫化水素も加えて検査する必要があるかもしれません。

流れが変われば溶存酸素量も変わり、硫化水素などが発生する可能性があるからです。

 

もし、1月に幼虫が少なくなっている可能性があるとしたら、それは急激な水質変化か温度変化が起きた場合。

 

水質については、循環式で水路内と濾過槽に濾過能力の高い濾材(用土は特許製品)が使われているため、少々のことは変換してしまいます。また、阿部元館長は毎日せせらぎのお水を飲んで確認されていましたので、水の味には普通の人より敏感なため、変化があればすぐ対応されます。

 

また、温度については、人間にとっての1度をホタルは5度の差に感じるため、0.5度ずつ調整されていたそうです。ですから、1度変えるのに4日かけていたと聞いています。

 

ホタルの羽化状況を見ながら、この微妙な温度調節で、夜間公開の日にピッタリ羽化のピークを合わせられたのだと思います。

昨年もスタッフが上陸羽化を確認されていたと聞いています。といっても、上陸後はホタル頼みになるため、春先から夜間公開までは、毎年非常に神経質になられていました。

 

このように厳密な管理の元に累代飼育が実現されていたため、1月の調査の日の幼虫の大きさがどのくらいかというのも温度設定から分かっていたということです。

ですから、1月の調査時に幼虫がいない可能性として、考えられる急激な水質か温度変化だそうで、この段階でそれは全く起きていなかったということです。 

 

濾材の開発から選択、蛍産卵苔の種類、水質及び温度管理とすべてに於いて、 ここまで厳密に管理確認されていたことを知り、昨年の乱舞を見ている人間には、今年の羽化数を見れば、多くの幼虫の命が奪われたということが歴然と分かります。

 産卵ケース及び産卵写真 阿部宣男氏撮影

板橋区ホタル生態環境館 羽化によりホタル生息調査の間違いが明確になる

 ホタルの季節も終盤に差し掛かり、ホタルたちが自ら羽化することで、調査結果の間違いを証明しつつある。

 

今月7月11日に「板橋区、生息数少ないと閉館 ホタル館で110匹確認」という記事が産経新聞に掲載されました。

http://sankei.jp.msn.com/region/news/140711/tky14071102400003-n1.htm

 

記事概要

板橋区が5月に閉館を決めた「ホタル生態環境館」で、110匹以上のホタル生息が確認されたことが10日分かった。閉館の理由は施設の老朽化とともに生息数が少ないこと。今月7日時点でホタルを捕獲した累計数 ガラスハウス内で94匹、屋外の水路で16匹の計110。9日夜には超党派の区議14人が視察。館内では捕獲していないホタルが光を放ち、区議からは「区はもういないと言うが、実際にいるではないか」との声が上がったという。ヘイケボタルは今月ピークを迎えるため、生息数はさらに増えるとみられる。就業訓練の大学生とボランティアは「区の推定数を上回り、調査方法に問題があったのは明らか」と指摘。 区は同館の存廃をめぐって、1月抜き打ちで調査を実施。サンプリングで2匹を確認し、この数から推定個体数を23匹として閉館の理由にしていた。区は「調査方法自体は最良の方法だった。廃止の方針に変更はない」としている。

 

その後“板橋区ホタル生態環境館”(ホタル館)のサイトで、7月8日までの以下の羽化数が発表され、せせらぎ、ビオトープ、飼育室、水槽のすべてで羽化が確認された。

http://www.ita.ed.jp/ecopolis/hotaru/data/data3_uka20140708.pdf

ゲンジボタルのオス51匹、メス13匹 合計64匹ヘイケボタルのオス47匹、メス11匹 合計57匹 総合計121。7月15日の地元高島平新聞には7月9日時点で、126数えられたと記載されている。

  

幼虫23匹説はすでに崩れ、ホタル生態生息調査の不適切さは証明されています。

ホタルがいなかったのでは無く、見つけられなかったという方が正しい表現になる。

 

すべて3月末の終令幼虫だったと仮定しても、推定23匹が成虫になる確率は30%以内、1月末でしたら、今の管理状況では5%あるかないかと考えると幼虫から成虫への羽化率から考えると成虫になれる推定羽化数は成虫6~7匹または1~2匹になります。しかも見つけた幼虫2匹はせせらぎに戻さず、水槽で飼育していたという。

したがって、成虫が126匹羽化するには、遡って考えると1月末からの羽化率はせいぜい5%ぐらいと考えると、調査時に2520匹以上の幼虫がいなければ、これだけの数は羽化出来ないことになる。

 

また、見つかった2匹の幼虫は2cmという大きさから考えて、終令幼虫に近く、一昨年24世代の年越し幼虫、2年目の幼虫と考えられますので、結局、この調査によって、25世代目の今年の幼虫は1匹も見つけられなかったゼロということになり、大きな問題です。

 

ですから、比較するべきは23匹と126匹ではなく、2520匹になります。さらに羽化数掲載の7月9日以降にヘイケボタル羽化のピークを迎え、ゲンジボタルよりヘイケボタルの方が生き残る可能性も高く、8月いっぱい羽化する可能性が高いため、さらに増えると思われます。

 

よって、完全に調査の不適切さが証明されたことになる。

 

今までホタル館では、統計的に1匹見つかるとだいたい統計的に30匹羽化していたそうです。見学者が見つけた初めの1匹の写真(いたばしホタルの安全〈いのち〉を守る会のサイトに写真掲載)をご覧になって、元館長はその位置から下の方で、すでにかなり羽化しているはずだと指摘されました。
http://hotaru-save.jimdo.com/ニュース/  

 

ホタルは土の中から羽化しますので、しばらく下に留まり、ある一定の羽化が行われるとだんだん上に上がってくるそうです。

ですから、そういう意味ではその後も実際に見学者が見つけたホタルからの成虫数が少ないので草を刈ったときに葉の裏側で寝ていたホタルも捨ててしまったのではないかと心配しています。

多ければ多い程、調査の不適切さが明らかになりますので…。

 

ホタルを昼間見つけるのは大変難しく、通常夜の光で数えます。

実際には、当初今の方々は夜も8時ぐらいまで、夜残るのは週1~2回と伺っていました。その後、多くなったという情報も聞いていますが、ホタル夜間特別公開時でも8時以降の方が飛んでいました。

夜結構飛んでいるという話も耳にしますので、推定羽化数はもっと多く、数百匹ぐらいではないかと考えられます。

ホタルは羽化して、すぐに飛ぶわけではなく、5日間ぐらいじっとしていて、最後の2日間で飛翔し、輝くので、毎日数得ることが必要です。現在、見つけるとすぐに産卵箱に入れていると聞いていますが、それは間違いで、正確な数は出てこないそうです。

 

調査のどこが間違っていたのか

1.  幼虫の大きさ

この時期のホタルの幼虫(幅約0.5㎜,丸まると約3㎜,ゲンジ体長約8㎜,ヘイケ6~7㎜:個体差があるため体長はばらつきがある)、カワニナの稚貝においては 約1~3㎜という小さな生き物です。以下の動画が1月30日にホタル生態環境館の水槽に残っていた実際の幼虫の大きさ。

 

 

この時期の幼虫は5,000匹集めても50円玉と同じぐらいの大きさにしかなりません。7万匹でも50円玉14枚程度です。

ホタル館独自の飼育システムで、調査時の水温が10.5度でした。脱皮のばらつきを押さえることと、夏の夜間特別公開を視野に、常に水温は調整されていましたので、自然界及び一般的な他の飼育方法とは全く違っていたのです。下表のように、水温と大きさはほぼ比例します。

ゲンジボタルの成長

 

調査の際、区管理職より調査会社に1cm以上という指示も出ていたそうですが、この時期のホタル館の幼虫の大きさを全く把握せずに指示していたことになります。

この時期にいるこの終令幼虫に近い2cmの幼虫は1年目に上陸せず2年目の幼虫のようです。

種の保存の法則で、必ず何割かの幼虫は上陸せずにそのまま留まります。
  

しかも調査を行った自然教育研究センターの方々は小さな幼虫の見分けが付かなかったようです。見落とし、破棄してもいたと聞いています。 

調査時の録画には「そこにおちびさんがいるじゃないか」という後から入って来た元館長の声が入っていますが、カウントされませんでした。

 

2.調査方法について

時期】

・本来はホタルにおける調査方法の多くは、幼虫期の無理な調査を避け、成虫期の正確な調査を行う。

まさに現在出されている陳情110号 板橋区ホタル生態環境館の再調査を求める陳情にあった再調査は十分出来たのです。

ところが行わなかったのは、数が多いと困るからと考えられる。また、現在は監視カメラも設置していますので、成虫持ち込みという話は通用しないこともあるかもしれません。

 

参考:環境省重要生態系監視地域モニタリング推進事業ホタル類

www.biodic.go.jp/moni1000/manual/firefly_manual_3_0.pdf

 

幼虫期の調査についてはホタル館で行う場合の後に説明するトラップを掛ける方法で調査する。

その場合も9 ~11月、又は3月中旬から4月の上陸前です。やはり、休眠中で動かない越冬中の12~2月は避けるのが基本になる。

3月になれば、区資源環境部ご希望の大きな終令幼虫がたくさん見つかるはずでした。

  

一番、入ってはいけない見つけ辛い時期を選んだという意味でも、廃止するために、幼虫数そのものを減らす目的があったとしか考えられないのです。

  

翌日、水槽から見つかった幼虫は30~40匹で、区へは報告済みだそうですが、聞く耳を持たなかったそうで、一切発表されていません。これは区民も確認しています。

そのように、ホタル生態環境館ではせせらぎに、もしものことがあった場合を考え、危機管理として水槽でも飼育していたそうです。
 
実際には適正時期に元館長が調査すれば、必ずたくさんの幼虫が見つかることが分かっていたので、除外したのではないでしょうか。

 

【調査方法】

『「河川水辺の国勢調査 基本マニュアル[河川版](訂正動物調査編)を使用する場合の最低条件は流れを止める

 

・せせらぎ内の水温は10.5℃、流速は毎秒約40センチ前後。調査に人が胴長や長靴を履き、流れに逆らう様に入って行ったため、そのままでは人が足を入れた途端に当然水が吹き上げられて、流されてしまいます。足の下敷きになった幼虫は潰されます。

循環式なので低層にあった有機質やホタル若齢幼虫、カワニナの稚貝が流され、循環ピットの 網に引っ掛かりせせらぎ飼育水が8回程目詰まりをした。この時に本来ならば、タライ等に付着物を移すのが基本ですが、全くその様な行動は見られず、数多くの生態が犠牲となった。

 

・採集時の映像を見る限り、かなりあらっぽく扱っています。まず、用土や砂と一緒にすくったり、 サーバーネットに、無造作に入れれば、 幼虫は潰れてしまいますので、その時点で、まず間違っています。幼虫の場合、お水を入れないで、用土と砂だけをジッパー付のビニール袋に入れるのは間違いです。また、バットに入れて、幼虫を探す場合もお水を入れるのが基本ですが、ほとんど水を入れずに探していた。

サーバーネットから目の荒いザルに移した時点で下へ落ちてしまいます。 ザルに入れて、振ったり、 お水を無造作に掛けると、水圧でつぶれてしまう可能性が高いのです。

 

また、普段幼虫を育てている人間にも確認しましたが、あんなに早く作業出来るはずが無いということでした。水槽内で探すにも、実際には一つ一つの砂の裏をめくって確認するような、もっとずっと時間が掛かる大変根気のいる作業だそうです。

ざっと見て、見つからないとそのまま排水溝や網の下が地面になっているところにも下を確認せずに破棄していた。

 

多分、この調査会社は水槽とは全く違う自然河川に近い、土や砂の中の幼虫を探すのは初めてだったのではないだろうか。 多分、どうしていいか分からなかったのではないかと推測されます。

元館長やスタッフがどのようにやさしく扱っているか見て来ましたので、ちょっと考えられない乱暴さです。

あの調査は国土交通省の役割から考え、多分、どこに何がどのくらいいるかの調査に使うもので、明らかにホタルと分かっているところで使用するものではないように思います。

 

ホタル館でせせらぎ内の幼虫の生息数調査をする場合に使われていたのがトラップを仕掛ける方法です。

ホタル幼虫が好む飼料や特別配合硅砂及び那智石等を入れたトラップ(ステンレス製縦16㎝横11㎝高さ6.5㎝)を仕掛ける。流れが比較的安定している箇所にトラップを静かに沈め軽く3分1程度砂等に埋め、約2~3日程度そのままにして置き、その後トレーなどにトラップに入っている水を 含む中身をそっと移し、幼虫等を確認する。確認したときは、スポイトを用いて静かに水毎優しく吸い 上げ別容器に移す。

せせらぎの状態を維持しながら行うのはこれしかないそうですが、今はほとんど行わないとのこと。 なぜなら、やはり、中に埋め込む為にどんなにやさしく扱っても、ダメージがあるということです。

 

その他の方法:水を抜いて底をすべてさらう方法

これも幼虫へのダメージがあまりに大きく、適切ではない。 元館長はひとつのものを行うのにもあらゆる方法を試されていることが、論文等を見ても明らかです。

やはり、もしホタル館のせせらぎで調査する必要が出た場合は、トラップを掛けるのが最適なのではないでしょうか。
 

これだけの累代飼育を続けられた一番の要因の一つが決してせせらぎに入らないこと、と伺って 来ました。これはホタル再生箇所のどこでも同じで、皆さん数は方程式をお教えし、成虫でカウントされます。幼虫は1匹でも多いほうがいいので、幼虫期には決して水の中に入らないでください、とお伝えしています。

 

調査に対して元館長は、命を失われたホタルが数万匹、残っているのは数千匹ではないかと予測されていましたが、やはりこちらの方が実態ではないかと思います。

 

元館長はとにかく生物の命を最優先にされる方です。長年、研究を重ね、手塩にかけて育てて来たせせらぎに突然、踏み込まれ、多くの命を奪われた心中を考えると筆舌に尽くしがたいものがあるように思います。 

  • ゆらぎによる癒し

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