ホタル生態環境館 ホタル引き渡し先と自然教育研究センターの飼育実態

地元高島平新聞2015年3月15日号 3面にホタル引渡しの記事が掲載されました。以下、全文引用します。http://www.takashimadaira.co.jp/1503/1503_03.htm 

 

板橋ホタル 足立区へ 

板橋区は2月27日、本年度末で閉館が決定している高島平4丁目のホタル生態環境館に残る生体の引き取り先に関して、区議に対し速報を発表した。

引渡し先は足立区生物園(足立区保木間2)。同園は昭和52年に足立区生物園となった。飼育技術・経験共に十分な実績があり、ホタル飼育を任せられる施設であることを理由としている。(※下線は当エル・コラム)

現在ホタル生態環境館にはゲンジボタルの幼虫が約600匹、ヘイケボタルが約480匹、その他の種も合わせると50種から60種、約2000個体が水槽で飼育されている。これら生体の他、植物等も合わせ、3月上旬以降を目安とし引渡す。

また、区内1団体への引渡しも検討していて、区の資源環境部は詳細等を調整中だという。

板橋ホタルは、このまま区から姿を消してしまうのだろうか。

 

(株)自然教育研究センターがホタル生態環境館の委託契約をするまでの流れ

 

ここで区が述べた引渡しの理由はあまりに実態とかけ離れた見解だということを、説明いたします。

足立区生物園は昨年のホタル生息調査以後、ホタル館の管理委託をしている(株)自然教育研究センターの受託先です。元々足立区生物園はホタル飼育が難しく、過去何度もホタル生態環境館の阿部氏のところへ相談に訪れていたそうです。ここで、ホタルを関西の会社から購入していることは、当時から阿部氏及びスタッフが確認済みでした。

 

2013年8月8日及び10月2日 

ホタル生態環境館に2度に渡り見学に訪れ、飼育方法などを教えて欲しいと聞き出しながら、本来の目論見については一切触れなかったそうです。阿部氏は当然のことながら、通常通りに案内し、ていねいに説明されたことでしょう。

2013年10月29日  資源環境部環境課長が足立区生物園を訪問。

 2014年1月27日 ホタル生息調査決行

この調査については、複数の板橋区議、その後の住民説明会に於いて、多くの住民が異論を唱えました。

1月31日 前委託業者の契約打ち切り

2月1日 (株)自然教育研究センターとの契約締結

この流れから、当初より廃止にするため、資源環境部から協力依頼があったと考えられます。ホタル生息調査では、当時何万匹もいたこの時期の小さな幼虫を1匹も見つけられず、2年越しの終令幼虫2匹のみを採取し、何万匹もの多くのホタルを死滅させました。

この調査については、複数の板橋区議、その後の住民説明会に於いて、多くの住民が異論を唱えました。また、調査後すぐに前委託業者との契約を打ち切り、区はこの会社と委託契約を結び、ホタル生体環境館の管理を委ねたのです。DNA鑑定結果が西日本であったこと、引渡し先が足立区生物園。ここからすべてがはじめから仕組まれていたということが見えてきます。

 

 

ホタル生息調査直後の2月7日­、阿部氏及びスタッフがホタル生態環境館を後にした最後の日、昨年の本来の小さな幼虫を確認している動画がアップされています。

このとき、飼育員自身が採取して、幼虫を入れたプラケースの中に年越しの大きな幼虫ではない、小さな幼虫が数匹ぐらいは入っていたそうです。ところが、問題なのは飼育員自体、この小さな幼虫に全く気づいていなかったこと、また、雌雄の区別もつかなかったことです。また、阿部氏が「まだいるじゃない。おちびちゃんが」と発言しています。おちびちゃんと呼ばれた小さな幼虫が何匹かいたそうです。しかし、それが一切報告書に加えられていないのは何故でしょうか。

 

 

また、阿部氏が後にトラップを掛けて、採取した30匹前後の幼虫、飼育室内の水槽にいた幼虫など、1匹も数に加えられませんでした。調査時、資源環境部長がはっきり1cm以上と発言していることでも、ホタルがいないのでホタル生態環境館を廃止にする。というシナリオが出来ていた。それに則って調査及び報告が行われたと考えられます。

 カワニナは963匹のみで、何万匹ものホタル生息は不可能と結論付けましたが、この数も彼らが明らかにカワニナと判別出来る大きな貝ばかりを数えたものです。小さな稚貝を見落としたのか、加えていない可能性が高いのです。

実際、寒い時期のカワニナの多くが水際の土の中に潜っていたことを認識していなかったのか、調査の際、残された映像からもカワニナの生息場所は全く調べていないことが明らかに分かります。7万~9万匹が生息するせせらぎ内にカワニナが963匹というのは、あり得ません。

 

せせらぎの2月以降の管理状況は悲惨

 

ホタル生態環境館のせせらぎは毎年、数回前後はテレビで紹介された程に美しかったことでも業務履行能力が、阿部氏及び全委託業者とは雲泥の差であることが明らかです。前委託業者が業務妨害で板橋区を提訴したのは、実態を見れば当然です。

 

最後のせせらぎ20140207

2014年2月7日元館長及びむし企画他のスタッフ最後の日のせせらぎ

 

彼らはこの調査によって、まさにせせらぎの環境破壊を行った。入ってはいけないせせらぎ内に踏み込み、中を平気で歩いたことで、その後、川底のどこかに亀裂が入った可能性が高く、水位が大幅に下がり、水流が極端に無くなり、水質が悪化していたのです。来館者からは臭いがするという話も出ていました。しかし、彼らはこれを直すことも出来ずに最後までこのまま放置したのです。

以下が1年近く経ち、変わり果てたせせらぎの姿です。資源環境部が言い続けて来た“飼育技術・経験共に十分な実績があり、ホタル飼育を任せられる業者”で無いことは明らかではないでしょうか。

 

DCIM0297

 2015年1月11日のせせらぎ

 

通常、行政の随意契約はかなりの実績と事実関係が必要で、何ヶ月も調査をして、厳密に検討して、決めてゆくものです。調査後の数日で、いきなり非常に高いノウハウを持ったホタル飼育の第一人者阿部氏及び委託業者を打ち切り、以下の実態で分かるように、せせらぎを壊滅的な状況に追い込こんだ技術的に遥かに格下の業者に変更したのです。このような結果を導き出すという話が事前に出来ていた可能性が高いと考えざるを得ないのではないでしょうか。

実際、井上環境課長自宅と同センターは近く、代表と元々個人的に懇意だったそうです。以下のあまりに酷い状況を鑑みても、紛れも無く便宜を計ったといえるのではないでしょうか。

 

2月から9月までの同センターのホタル館管理日誌を情報公開請求して分かったこととは 

 

水質チェック票のコピーをpdfファイルにして公開します。ご確認ください。http://luciola.co.jp/images/pdf/20150430.pdf

 

.温度計測時間がバラバラ→生体飼育に於いては一定の時間に計測するのは鉄則。

 

2.温度については、ホタルの生息する自然河川は基本的に15度以下、どんなに上がっても18度までです。

人間にとっての1度をホタルは5度の差に感じるため、以前は水温も0.5度ずつ調整されていたのです。ですから、ホタル生態環境館では1度変えるのに4日かけていたと聞いています。また、外気温より通常せせらぎ内の温度は低く保たれていたので、福島県の温度に合わせてあったそうです。

温度調節が為されず、夏はガラスハウス内気温が30度に達していることもあり、水温の変化も一日で1度~2度ぐらいの上下動がかなりあります。

  5月末から18度を超えるようになる。

  6月になると18度越えが13日。

  7月18度以下は5日のみで、ほとんどが18.1~20.7度の間を推移しています。

  8月19.7と19.8度が2日間のみですべて20.1~23.8度の間を推移。

  9月23.8度から始まり、月末で21.2が出てきますが、この間24.6度までの間で推移。

    

2.水質検査は本来計測していたのは毎日11項目。

【PH(水素イオン)・COD(科学的酸素要求度)・NO2(亜硝酸)・NO3(硝酸塩)・Ca(カルシウム)・Mg(マグネシウム)・Fe(鉄分)・GH(総硬度)・CO2(二酸化炭素)・DO(溶存酸素)・NH3(アンモニア)】その他、たまにPO4(リン)やS(硫化水素)も計測。ホタル生息に適した数値が厳密に決められていました。

板橋区の特許“ホタル累代飼育システムと方法”のp4に1ヵ月の水温、水質などが掲載されています。如何に厳密に行われていたかをうかがい知ることが出来ます。

http://ruby.kyoto-wu.ac.jp/~konami/Backup/JPA_2003210068.pdf

このホタル生息の標準値は特許取得以前からつかんでいたそうです。これについては、全国ホタル研究会理事をされ、元ホタル生態環境館顧問であった山岡先生が、ホタルの飼育でここまで厳密に水質検査をしているところは他に無いとおっしゃっていました。

    

ところが実際に行われていたのは、以下のみの計測。 しかも、ホタル生息にはありえない数値を示しています。

 ・  PH ホタルの適正PHは7.2~8.2   毎日測定 

   2、3月は全部7.5で全く変化が無いということは通常あり得ないので、

       計っていない可能性が高い。

   また、4月になると範囲内とはいえ、軒並み8以上になっていて、アルカリに傾き過ぎ。

   6月ぐらいから下がってくるのですが、実際のところどうだったのかは分かりません。

 

    ・DO溶存酸素 ホタルの適正値 例)15℃で12.0mg/ℓ(水温に応じて飽和状態)

       測定は週1回のみ

  温度で変わり、上がると分子が大きくなり、数値は下がります。

  10以上が基本ですが、7 mg/ℓを切ると生存が難しくなります。

  どんどん状況が悪くなったことが分かります。

    

       4月半ばまでは10 mg/ℓ以上あり

       5月7.5~9.6mg/ℓ

  6月6.6~9.5 mg/ℓ

  7月6.0~7.7 mg/ℓ 10を切る数字がほとんど、生存が難しい過酷な状態です。

        

 

3.   外来生物の繁殖

1月26日の生物回収報告書が公開されました。

http://www.city.itabashi.tokyo.jp/c_oshirase/068/attached/attach_68630_1.pdf その結果、今まではいなかった外来種が持ち込まれて繁殖しています。これらは関西地方に多いそうで、同センターは外来種を扱っていて、カワニナなどに付着して持ち込まれる可能性が高いのです。

 

       フロリダマミズヨコエビ 100個体・アメリカツノウズムシ   20個体 

   

4.夜の羽化確認 本来は毎日確認しなければいけないところが、 再調査の陳情にも対応せず、以下のみでした。あまりに少なく驚きです。

  5月-2日間、6月-6日間、7月-12日間、8月-4日間、9月-1日

 

従って、羽化数211匹の信憑性はかなり低くなります。本来もっと羽化していた可能性が高いのではないでしょうか。ホタルの数は夜の光でなければ確認出来ませんが、実際に光るのは生息数の1/5~1/10。そのため、毎日数え、計算式で概算を出してゆくのが本来の数え方になります。

 

ホタル生態環境館のサイトで羽化数が9月14日まで、孵化幼虫数9月17日までの記録が公表されていました。しかし、孵化した幼虫数があまりに少ないことでも彼らの飼育レベルの低さが分かります。

     ゲンジボタル成虫 64匹 (内メス13匹) 
      →孵化幼虫 2186匹 (本来13×700=9100匹ぐらいなので、その約24%) 
     ヘイケボタル成虫 147匹 (内メス33匹) 
     →孵化幼虫 564匹 (本来33×60=1980匹ぐらいなので、その約28%) 

この年、阿部氏はご自分の水槽で羽化した約3百匹から約5万匹の幼虫を孵化させています

ここでも飼育のスキルの違いは歴然と分かるのではないでしょうか。

 

この新聞記事では最終の幼虫数が以下になっています。 

     ゲンジボタル 孵化幼虫 2186匹→3月幼虫 約600匹 27%
     ヘイケボタル 孵化幼虫 564匹 →3月幼虫 約480匹 85%

 

ゲンジボタル幼虫は上陸までに 6回脱皮をし、ヘイケボタル幼虫は4回脱皮する。

通常、脱皮ごとに半数近くが落ちて(死んで)成長して行くので、これは不自然な数字です。

ヘイケボタルは少なくても50% 282匹以下が妥当な数字になりますので、

他から購入して、加えた可能性が考えられます。

通常、専門家が孵化させる場合、温度を一定に保ち、出来るだけ一度に孵化させて行くそうです。

公開された孵化状況はバラバラと何日にも渡って少しずつ孵化させています。飼育技術が疑われるところです。

このように彼らはホタルを購入し、また、購入先が確定していることは、報告書p28に関西地方のホタルの価格表が出ていることでも、関西地方の業者が取引先であることも明らかです。DNA検査に出したホタルも同じところから手に入れた可能性が高いのではないでしょうか。

したがって、同センターが入った段階で板橋の累代飼育はすでに崩れてしまったと考えられます。

 

尚、せせらぎの状態があまりに悪化し、資源環境部の事務担当係長が、阿部氏を正式に要請しようと申請したところ、却下されたということもありました。この担当係長が定年まで5年を残し、3月末に退職されたそうです。

以前よりホタル生態環境館の飼育実態を一番知っていた方だということです。2014年4月にホタル館担当の若手の担当職員を突然他部署へ異動させたことと考え合わせても、今回の廃止に対するさまざまな疑惑を裏付けるものではないかと考えざるを得ない状況です。

 

 

ホタル館が閉館一部生体は区内に

高島平新聞2015年4月15日号 3面に掲載され、区内任意団体『いたばし水辺の学校』にゲンジボタル及びヘイケボタル幼虫100匹ずつ他の生体が譲渡されたそうです。

http://www.takashimadaira.co.jp/1504/1504_03.htm

 

ただ、DNAが西日本と区が発表しましたので、すでに西日本のホタルが混在してしまい、これでは本来のホタル生態環境館のホタルを引き継いだということにはなりません。ホタル業界では東京で西日本のホタルを育てることは本来タブーだからです。その意味でも、資源環境部の発表したDNA西日本説はあまりにも短絡的で、廃止のこと意外のこと、引渡し後のことを全く考慮出来なかったといわざるを得ないのです。板橋区の累代飼育のすべてに疑惑を招き、かつ引き取り先にとっても、公にダメージを与えるものになってしまいました。

 

その意味でも、この強引に廃止に持って行くために資源環境部が行った数々の捏造は許されるべきものではないといえます。 

板橋区〝ホタル館〟閉館へ着々 生物回収作業 阿部氏全面反論

板橋区ホタル生態環境館の廃止決定に伴い、区民環境委員会では2件の陳情が継続審査になっているにも関わらず、2015年1月26日にホタル館内せせらぎ及び外せせらぎなどで、底をさらう生物回収業務を行い、水を抜く作業が強行された。近隣住民にも事前告知無く、昨年のホタル生息調査と同じ(株)自然教育研究センターが行いました。

 

区側の主張に対する阿部氏の全面反論記事が「ホタルの棲むまち」として親しまれて来た地元紙高島平新聞2015年2月15日号1面 http://www.takashimadaira.co.jp/1502/1502_01.htm 

及び4面に大きく掲載されました。「やはりそうだったのか」との反響を呼んだそうです。http://www.takashimadaira.co.jp/1502/1502_04.htm

同紙4面で視聴出来るようになっている阿部氏の主張もYouTubeにアップされましたので、ご覧ください。

  • ゆらぎによる癒し

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